仕事を属人化しない方が良い理由【リスクが潜んでいる】

仕事が属人化リスク

今回は、「仕事を属人化しない方が良い理由」についてお話ししていきます。

この記事は、このような人に読んで欲しいです。

  • 仕事をチームメンバーと共有しない人
  • 手順書を作成していない人

そもそも、「属人化って何?」と言う方に軽く説明します。

属人化とは、「担当者にしかやり方がわからない状態」を指します。
マニュアルを作らず、メンバーと情報共有していないことで、起こってしまう。

会社の仕事が属人化してしまうと、悪いことがたくさんおきます。この記事では、私が社会人の時に経験したことも踏まえて、説明していきます。

属人化によって起こるリスク

属人化によって起きるリスクを説明します。

引継ぎが難しくなる

仕事が属人化してしまうと、引継ぎが難しくなります。

理由としては、以下のことが挙げられます。

  • 手順書やマニュアルがない
  • 情報共有されていない

今では、いつ誰が転職してもおかしくない時代です。もちろん、担当者がいなくなったときに、仕事の引継ぎを行う必要が出てきます。

しかし、手順書やマニュアルがないと、何を使って説明していいかわからなくなってしまいます。また、他のチームメンバーに情報共有されていないと、担当者がいなくなってから相談する相手がいなくなってしまいます。

情報は書面化して、チームメンバーに情報共有する必要がありますね。

誰もミスが気づかない

担当者にしか業務内容がわからない状態だと、チームメンバーが見直しても、ミスに気づかない場合があります。

ミスに気づかずに、客先に提出してしまったり、リリースしてしまうと、会社全体の信用問題に発展してしまいます。

業務内容は、軽くでも良いので、チームメンバーと共有して、ミスが指摘できる状態にしておくと良いです。

個人の負担が大きくなる

自分にしか業務が遂行できない状態になってしまうと、誰にも頼れなくなり、自分の首を絞めることになってしまいます。

また、自分が休んだ時に、誰も対応できなくなってしまうので、チームメンバーにも迷惑をかけてしまいます。

「自分にしかできない仕事がある!」と思っているのは、会社員として良くないです。自分やチームメンバーの負担が増えてしまうので、改める必要があります。

属人化が起こってしまう理由

属人化になってしまうのは、よくないことだと言うことがわかりましたよね。

しかし、なぜそのような状態になってしまうのか?

理由は3つあります。

  • 業務が忙しすぎて、共有することができない
  • ミスを指摘されたくない
  • 業務内容が専門的すぎる

それぞれ説明していきます。

業務が忙しすぎて、共有することができない

属人化を防ぐためには、「マニュアル・手順書作成」や「チームメンバーとの情報共有」が一番の対応策です。

しかし、自分の業務が忙しすぎて、「マニュアル・手順書作成」ができない場合があります。また、チームメンバーが忙しいことが理由に、情報共有ができない状態になってしまうことがあるでしょう。

特に若手の場合は、チームメンバーに呼びかけて、情報共有の場を設けることが難しいので、属人化してしまうことがあります。

ミスを指摘されたくない

これは、中堅社員に多い理由だと思います。

上司や部下にミスを指摘されたくないあまり、自分の仕事を詳しく知らせず、ミスを指摘されにくい状況を作ってしまうことがあります。

【属人化されている】:情報共有がされていない → チームメンバーがミスを気づきにくい

【属人化されていない】:情報共有がされている → チームメンバーがミスを気づきやすい

本来、よくないことと知っていながら、出世や保身のために、そのような状況を作ってしまうのでしょう。

業務内容が専門的すぎる

コンサルやIT業界に多い理由です。

業務内容が専門的すぎて、チームメンバーに伝わらない場合があります。

これについては、自分だけでなく、チームメンバーの能力・意識に問題があります。会社は仕事ができる社員に難しい仕事を任せる傾向があるので、専門的な仕事は一点に集中してしまうことがあります。

【専門的な仕事】:チームにできる人がAさんしかいない状態 →  Aさんに仕事が集まる → 専門的な仕事が属人化してしまう

自分やチームメンバー、そして会社の風土を改めることをお勧めします。

属人化を回避する対応策

次に、属人化を回避する対応策について解説していきます。

  • マニュアルや手順書を作成する
  • チームメンバーに情報共有する
  • 1人の社員に仕事を集中させない

つまり、「標準化」していこうと言うことです。1人の社員に任せるのではなく、チームメンバー全員で全体の仕事を俯瞰することが重要です。

マニュアルや手順書を作成する

仕事をチームメンバーに頼んだり、引継ぎをする際に、必要になります。

マニュアルや手順書を作成しておくことで、自分がプロジェクトからいなくなっても、他のメンバーが対応できる状態にすることができます。

また、メンバー全員が同じ手順を踏むことで、品質も担保できます。

作成までに時間はかかってしまいますが、メリットは多いです。

チームメンバーに情報共有する

チームメンバーに自分の業務を共有することで、自分だけしかできない状態をなくします。

情報共有ができていれば、わからない仕事に直面した時も、チームメンバーに相談することができます。また、自分が休みたいときも、仕事を頼みやすくなるので、オススメです。

情報共有の場を設ける手間はありますが、個人の負担が減ります。

1人の社員に仕事を集中させない

属人化しやすい原因として、1人に仕事が集中してしまうことが挙げられます。

そのため、1人の社員に仕事が集中しないように、仕事を分散させると良いでしょう。

もし、仕事が専門的すぎる場合は、勉強会の場を設けて、誰でも仕事ができる状態にしておくと良いです。

【体験談】属人化して失敗した例

私は、2年半IT企業で大規模案件に携わっていました。そのプロジェクトでは、業務が属人化していて、いくつかの問題が起こっていました。

属人化した原因

自分の業務に追われていて、基本チームメンバーに頼らない文化がありました。

また、今まで蓄積された知識は書面化せずに、自分の頭だけに留めていたので、メンバーに手伝ってもらうこともできませんでした。

これらが原因で属人化してしまったのです。

属人化によって生じた問題

属人化したことによって、以下のような問題が生じました。

  • ちゃんと業務が引き継がれない
  • 仕事の進め方がバラバラで、話が噛み合わない
  • 個人の負担が大きくなった

マニュアルや手順書が作成されていなかったため、当然引継ぎもうまくできず、担当者が抜けた穴を埋めるのに、とても苦労しました。

同じチームだったのに、仕事の進め方がバラバラで、話が噛み合わないことが多々ありました。通常、朝に仕事の報告をするのですが、その習慣がなかったことで、このような問題が生じてしまったのです。

業務を標準化しよう

本来、会社の仕事は、誰でもできる状態にしておくことがベストなのです。なぜなら、ジョブローテーションや転職により、人員の異動が起こるからです。

そのため、業務を標準化して、誰でも同じ手順で、同じ品質の成果物を作成することが重要なのです。

プロジェクトが長期化するほど、属人化が起きやすくなります。後任のことを考え、業務を標準化することを心がけましょう。